2020.01.01 コーポレート

新年のご挨拶 (代表取締役 藤川 佳應)

新年明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のご高配を賜りまして、誠にありがとうございます。

昨年は広島への本社機能移管を更に進めたことから本社事務所もかなり手狭となってきたため、新たに広島支社事務所を10月にオープンすることとなりました。フリーアドレスを採用して、開放的で居心地の良いオフィスとすることで、新しいアイデアや創意工夫がより生まれやすい環境にしようとの狙いがありましたが、部署間のコミュニケーションの向上に必要な雑談が増えて、組織運営上必要な情報共有、意識共有がこれまで以上に深化できるのではないかと期待しています。

ところで弊社は一昨年11月から日本初のCSIグループ企業として再スタートすることとなり、2019年は、
「Rise(舞い上がる)」
というスローガンを掲げて改革を推し進めて参りましたが、着実な成果に繋がっているという手応えを感じております。今年度第27期の販売実績も順調に推移しており、今年度中にはユーザー病院数も200施設に達する見込みです。これもひとえにユーザーの皆様のご愛顧の賜物であり、心より御礼申し上げます。

さて本年2020年は1964年以来56年ぶりに東京にて五輪が開催されて随分賑やかな1年となりそうですが、2年に1度の診療報酬改正と合わせてデジタルヘルス業界も大きな変化に向けた胎動を感じさせる1年となりそうです。
2020年度予算案における社会保障費は過去最大の35兆8608億円と国民に大きな負担としてのし掛かり、2019年の出生数は90万人を割り込んで少子化による人口減少問題がいよいよ深刻化すると共に2025年問題も眼前に控える今、データエビデンスに基づいた医療提供体制の再構築と働き方改革を含めた効率化は待った無しの状況です。そのため次世代医療基盤法が施行され、診療データの利活用に向けた法整備は進められていますが、デジタルヘルスの標準化は著しく遅れており、例えば既存電子カルテから得られる診療データではデータヘルス時代に対応できないといった課題も顕在化し始めました。

そうした中、昨年9月6日に、「次世代健康医療記録システム共通プラットフォーム課題研究会」が設立され、弊社も正会員として参加させて頂くこととなりましたが、今後我々電子カルテメーカーは下記の設立主旨にもあるようなデータヘルス時代に適合し得る次世代電子カルテシステムへの対応が求められると考えております。
⑴発展目覚ましい新しい技術を柔軟に活用できる新たな健康医療記録のありかたを検討する。
⑵これまでの標準化基盤をベースにして、これらの技術にも対応していく新しい電子カルテシステムの共通プラットフォームを設計する。
⑶来たるAI/IoT時代の次世代標準健康医療記録システムの基本コンセプト、共通プラットフォームのあり方、医療制度と法制度の課題も含めて議論する。

また来年度はマイナンバー対応や電子処方箋対応をはじめとした国家施策に伴う新しい仕組みへの対応や、地域医療構想や地域包括ケアシステムを想定したコミュニケーションツール等の提供が急務となると予想しており、弊社製品・サービスの進化スピードを更に向上させていかなければユーザー様の経営ニーズに応えきれないことから、改めて市場動向に関する情報収集を進めており、今後の弊社の経営戦略についても再点検を開始したところでございます。
今後ユーザー様の事業領域の拡大も想定されることから、ユーザー様の地域戦略の遂行において必ずや求められるに違いない情報ネットワークの構築・提供に向けて、製品・サービスの再定義・再構築は不可欠と考えております。
そんな2020年のスローガンは、
「Redesign(再設計)」
としました。
Alphaリリースから19年が経過しましたが、これからの新しい精神科医療がICTに求める目的に適ったアイデアを具現化し、より最適な価値の創造を取り組む必要性があると感じております。人々のメンタルヘルスを軸とした地域社会に貢献できるしなやかなデザインの創出に向けてより一層の研鑽に努めて参る所存でございますので、倍旧のご愛顧の程何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年1月吉日
株式会社レスコ 代表取締役CEO
藤川 佳應