2024.01.01 コーポレート

新年のご挨拶 (代表取締役 藤川 佳應)

2024 HAPPY NEW YEAR RESCHO

新年明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のご高配を賜りまして、誠にありがとうございます。

昨年は2020年から開発してきた新製品Warokuの本格的拡販を目標としておりましたが、医療DX時代に求められる標準型電子カルテの開発は想像以上に困難を極めることとなりました。
想定もできない様々な技術的課題が顕在化し続ける中で、既存製品の技術的基盤は全く利活用出来ず、まさに暗中模索の取り組みとなりました。

その理由のひとつが、医療情報標準化推進協議会(HELICS協議会)が中心となって整備されている厚生労働省標準規格への準拠、標準コードの実装でした。20年前に開発した弊社製品「Alpha」は、他社電子カルテ同様に独自のマスタ(ハウスコード)を使用していたため、マスタ構造はゼロから見直さなければならず、UI/UXも最初から設計しなければなりません。

また、今後、公共システムでは相互運用性の確保が必須となる中で、標準型電子カルテにおいてもシステム間連携はWeb APIをインターフェースとして用いることが求められることから、WarokuはWeb API連携を標準としましたが、各社独自のソケット通信方式のシステム間連携が常態化している現状を変えるには時間を要することから、パラレルに対応することがどうしても必要となりました。

このように前人未到の標準型電子カルテ開発という挑戦は、失敗と試行錯誤の繰り返しとなりましたが、我が国の社会保障制度の持続可能性を維持するためには、データヘルス化に向けた新たな情報基盤の整備が急務であることは間違いないという確信のもと、全社一丸となり、なんとかゴールが見えるところまで辿り着くことが出来ました。

電子カルテとしての利便性や、私たちが提供していきたいと考える製品に育て上げるには今しばらく時間を要する予定ですが、まもなく社会公共益に繋げられる新しい電子カルテの姿を皆様にお見せ出来るでしょう。

今年は医療DXがより具体的に進められることになります。電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスのスタートや、共通算定モジュールの開発等、マイナンバーカードを中心として医療情報を利活用できる時代がもう直ぐそこまで来ています。

私たちレスコは、トップシェアベンダーだからこそ、いち早く製品のオープンAPI化、オープンソース化を実現し、実質的なベンダーロックインを招いている現在の電子カルテ業界を大きく変えていかなければならないと考えています。

まだまだ挑戦の日々が続くこととなりますが、
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

2024年1月吉日
株式会社レスコ 代表取締役CEO
藤川 佳應