新目標!電子処方箋は電子カルテとセットで普及推進

2025.07.11 RESCHOニュース

このニュースでは、厚生労働省推進チームが開催した医療DXの会合について伝えています。電子処方箋や電子カルテの普及状況と新たな導入目標、医薬品および臨床検査コードの標準化方針を対象者に向けて整理します。

  • ・厚生労働省が2025年度中に電子カルテの標準仕様を策定する方針
  • ・厚生労働省が2026年度中に標準型電子カルテの完成を目指す目標
  • ・厚生労働省が遅くとも2030年までにほぼ全ての医療機関へ電子カルテを導入する計画
  • ・医療機関に対して電子カルテと電子処方箋の一体的な導入を進める運用ルール
  • ・国が責任をもって主要な医薬品コードを管理する医薬品マスタの整備
  • ・システムの統一的なコードとして臨床検査コードJLAC11を標準規格に認定する方針

電子処方箋の普及状況と安全性の実績

7月1日、「医療DX令和ビジョン2030」厚生労働省推進チームが開催されました。
今回の会合では、これまでの医療DXの推進状況が確認され、電子処方箋や電子カルテに関する新たな目標の設定などが議論されました。
はじめに、電子処方箋の現状です。
2025年6月時点で、運用を開始している薬局は全体の8割を超えており、今年の夏にはほぼすべての薬局での導入が見込まれています。また、調剤結果の登録は全体の約8割まで到達しました。
2024年度には、重複投薬を知らせるアラートが年間でおよそ3,600万件、併用禁忌のアラートが約5万件発生しており、処方や調剤におけるリスクの回避につながっています。
一方で、医療機関での導入率は依然として約1割にとどまっており、医療現場にとって安全かつ利用しやすい運用環境の整備が求められています。

標準型電子カルテの現状と普及に向けた新目標

続いて、標準型電子カルテの状況です。
現在は、試行版としてα版が一部の医療機関に導入されており、その結果を踏まえて、2026年度以降に本格版の普及を目指しています。
こうした現状を受けて、電子処方箋および電子カルテの普及に向けた新たな目標が示されました。
電子処方箋については、当初2025年3月までに、ほぼ全ての医療機関と薬局への普及を目標としていましたが、医療機関での導入が遅れている現状を踏まえ、今後は「電子カルテとの一体的な導入」を進める方針に改められました。
電子カルテに関しては、遅くとも2030年までに、ほぼ全ての医療機関での導入を目指すこととしています。この目標達成に向けて、現行のオンプレ型電子カルテから、クラウドネイティブを基本とする廉価なものへの移行が推進されます。

医療機関の状況に応じた具体的な導入・改修方針

具体的には、すでに電子カルテを導入済みの医療機関には、次回のシステム更新時に、電子カルテ情報共有サービスおよび電子処方箋に対応する改修を促し、電子カルテを導入していない医療機関には、標準化された電子カルテの導入を進める、という方針が示されました。
電子カルテの標準仕様を2025年度中に策定し、標準型電子カルテについても、2026年度中の完成を目指す方針です。

医薬品コード・臨床検査コードの標準化と一元管理

さらに、今回の会合では、医薬品コードについても議論されました。
現在、それぞれの医薬品コードの関係性が整理されていないことから、独自マスタや独自コードの設定が必要となっており、その結果としてトラブルやコスト増大につながっていることが問題とされています。
このため、主要な医薬品コードの関係性を「医薬品マスタ」として整理し、国が責任をもってマスタの管理を行う必要性が提示されました。
また、臨床検査コードについては、これまで厚生労働省が標準規格として推奨していた「JLAC10」の利用率が低いことから、改良版である「JLAC11」を新たに標準規格として認定し、電子カルテなどのシステムにおける統一的なコードとして位置付ける方針としています。
それぞれ目標が再設定され、医療DXの具体化がより一層進んでいくものと見られます。