医療DX加算「電子カルテ情報共有サービス」経過措置が延長

2025.08.01 RESCHOニュース

このニュースでは、医療機関を対象に、医療DX推進体制整備加算の要件見直しと電子カルテの新たな導入目標について解説します。中医協の総会で示されたマイナ保険証利用率の達成ライン変更や電子カルテの標準化方針は、今後の診療報酬改定に影響します。

  • ・中医協総会が医療DX推進体制整備加算の要件を見直す
  • ・マイナ保険証利用率の達成ラインを時期に応じて引き上げる
  • ・電子カルテ情報共有サービス利用体制の経過措置を2026年5月末に延長する
  • ・政府が2030年までに概ねすべての医療機関への電子カルテ導入を目指す
  • ・厚生労働省がクラウドネイティブを基本とする電子カルテへの移行を推進する
  • ・政府が電子カルテの標準仕様を2025年度中に策定する

中医協が医療DX推進体制整備加算の要件見直しを議論

7月23日、中央社会保険医療協議会の総会が開催され、医療DXに関連した事項について議論されました。
今回は、医療DX推進体制整備加算の要件が見直しされています。
2024年度の診療報酬改定で新設された「医療DX推進体制整備加算」は、たびたび要件の見直しが行われています。これまでに、マイナ保険証の利用率の区分が変更されたり、電子処方箋の導入の有無による区分分けが追加されたりといった見直しが行われてきました。
今回は、主に2点の見直しが行われます。

マイナ保険証利用率ラインの引き上げと経過措置の延長

ひとつは、マイナ保険証の利用率実績について、達成ラインとなる利用率を時期に応じて変更する内容となっています。徐々に達成ラインが上昇するようになっており、マイナ保険証の利用を拡大させたい狙いが見られます。
もうひとつの見直しは、「電子カルテ情報共有サービスを利用する体制」についてです。これまで、2025年9月末までの経過措置が設けられていましたが、今回の見直しでは、経過措置の期間を2026年5月末までに延長させることとなっています。関連法案が未成立であることや、電子カルテ情報共有サービスに関する現状を踏まえての措置となっています。

2030年に向けた電子カルテ導入と標準化の新たな目標

今回の総会では、加算の見直しのほかに、「医療DX令和ビジョン2030」推進チームにて先に議論されていた、電子処方箋と電子カルテの新たな目標設定についても触れられています。
2030年には概ねすべての医療機関に電子カルテを導入する目標を掲げ、この達成に向けてクラウドネイティブを基本とする電子カルテへ移行することを目指しています。
すでに電子カルテを導入済みの医療機関には、次回のシステム更新時に、電子カルテ情報共有サービスおよび電子処方箋に対応する改修を促し、電子カルテを導入していない医療機関には、標準化された電子カルテの導入を進める、という方針が示されました。

2025年度中の標準仕様策定と今後の診療報酬への影響

さらに、標準型電子カルテの要件をベースに電子カルテの標準仕様を2025年度中に策定する方針で、電子カルテ情報共有サービスへの対応や、ガバメントクラウドへの対応、共同利用が可能なSaaS型、標準APIの搭載などが要件となる見込みです。
2026年夏までに、電子カルテと、情報共有サービスの具体的な普及計画を策定するとしています。
クラウドネイティブやAPIなどの電子カルテへの要件は、これまでも政府等の資料でも登場していましたが、今回は中医協の総会にて触れられていることで、今後の診療報酬改定にも影響してくる可能性が考えられます。

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