2025年版厚生労働白書 次世代のための社会保障を考える

2025.08.22 RESCHOニュース

このニュースでは、2025年度の厚生労働白書の公表とその内容について整理します。社会保障制度や労働施策の役割、全世代型社会保障の構築に向けた今後の方向性を、次世代の主役となる若者に向けて解説します。

  • ・厚生労働省が2025年度の厚生労働白書を公表
  • ・社会保障制度は4つの柱と3つの主要な機能で構成
  • ・国や都道府県、市町村が社会保障の実施主体となる
  • ・労働施策として働く環境の整備や多様な人材の活躍を促進
  • ・全世代型社会保障の構築で人口減少社会に対応

2025年度の厚生労働白書が公表

7月29日、2025年度の厚生労働白書が公表されました。
厚生労働白書は、厚生労働行政の現状や今後の見通しなどについて、広く国民に伝えることを目的にとりまとめられており、2001年の発刊から数えて今回が24冊目となります。
毎年異なるテーマを取り上げており、今年のテーマは「次世代の主役となる若者の皆さんへ」として、若者世代に向けて、人生のさまざまな困難に対して社会保障や労働施策がどのように役立つのかを伝える内容となっています。

社会保障制度と労働施策の役割

第1部のポイントを紹介すると、まず、第1章の第1節では、社会保障制度の役割について触れられています。
社会保障制度は、安心や生活の安定を支えるセーフティネットであり、社会保険、社会福祉、公的扶助、そして保健医療・公衆衛生の4つの柱から成り立っています。
白書では、社会保障の実施主体が国、都道府県、市町村であることや、自立相談支援や労災、医療等の主要な相談窓口などもまとめられています。
また、社会保障には、①生活の安定・向上、②所得の再分配、③経済の安定、の3つの主要な機能があり、個人のライフステージにおけるさまざまなリスクに社会全体で対応するために整備されている、といった内容が記述されています。
次に、第2節では、労働施策の役割がまとめられています。
労働施策は、「誰もが生きがいを持って、その能力を有効に発揮することができる社会」と、「多様な働き方によって自分の未来を自ら創ることができる社会」の実現を目指すために必要と定義しています。
主な施策として、働く環境の整備や、多様な人材の活躍促進、仕事と育児・介護や治療の両立支援、転職や再就職の支援、労働保険などが挙げられています。

人口減少社会における全世代型社会保障の構築

そして第3節では、人口減少・超高齢社会とこれからの社会保障・労働施策について記述されています。
本格的な人口減少社会が到来することに備えて、「若い世代が社会保障を支えて、高齢者は支えられる世代である」という固定観念を払拭し、「全世代型社会保障」を構築することが重要とされます。
労働力の確保に向けた多様な働き方の実現や、デジタル技術を活用した「地域の支え合い」の強化などが今後の方向性として挙げられています。
第2章と第3章では、社会保障と労働施策に対する若者の理解度に触れ、理解を深めてもらうためのこれまでの取り組みと今後の展望がまとめられています。「人口減少・少子高齢社会」という難局に対応していくために、これまでの社会保障や労働施策を見直していくことが求められています。