9月8日、「精神保険医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」が開催され、精神疾患に対する医療提供体制について議論されました。
今回の議題は、入院医療、身体合併症、かかりつけ精神科医機能、初診待機、情報通信機器を用いた診療、そして「にも包括」の推進、の6つです。
入院医療は、入院機能、人員配置等が主な論点となっています。
将来的に必要とされる入院機能として、(1)救急を含む急性期の時期を中心とした「急性期機能」と、(2)急性期を超えた患者が早期に退院を目指す「包括期機能」の2つに整理する案が提示されています。一方で、中長期的治療に対応している「慢性期機能」については、将来的に障害福祉サービス・介護保険サービスや精神科の入院外医療により適正化していくことが考えられています。
人員配置については、特に精神保健福祉士の人材確保に向けた、業務負担の軽減やタスクシェア等を検討すべき、としています。
身体合併症の対応については、データを活用した医療機関の役割分担の明確化が必要とされています。
精神科病院においては、内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や、専門性の高い看護師の活用が考えられる、としています。
精神科リエゾンについては、身体科において活躍することで、身体科による精神科疾患患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視される状況を解消することが期待される、としています。
これまで使用されてきた「かかりつけ精神科医機能」は名称による混乱があるとして、今後は「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおいて求められる医療機能(仮称)」と改め、地域で複数の医療機関が機能を補完しあうことが提案されています。
また、特定機能病院と歯科医療機関以外のすべての医療機関において、かかりつけ医報告機能制度が始まる予定となっていることから、精神科領域においても同様の取り組みが求められるのでは、とする考えも提示されています。
初診待機の課題については、相談支援体制の周知、医療機関への円滑な連携等が論点となっています。
まず、都道府県や市町村等が実施している相談体制について、住民に広く周知を行うことが重要だとしています。
そして、医療機関の紹介や相談者本人の同意のもと、相談内容を医療機関に提供するといった連携の必要性も挙げられています。
情報通信機器を用いた診療に関しては、安全性に関する懸念があり、慎重な対応が求められています。しかし、通院の負担軽減や精神科受診へのハードルを下げる効果が期待されており、初診・再診について、どのように活用していくか、その在り方を検討していくとしています。
最後は、精神障害にも対応した地域包括ケアシステム、通称「にも包括」の推進についてです。
地域で拠点となる精神科訪問看護事業所の役割を整理するとともに、行政が行うアウトリーチ支援を医療機関とどう連携していくかが論点となります。