9月26日、社会保障審議会 医療保険部会が開催され、2026年度の診療報酬改定の基本方針が提示されました。
2026年度の診療報酬改定では、これまでの基本方針の構成をベースとしつつ、昨今の社会情勢や医療を取り巻く状況を踏まえたものとしていく方針です。
「基本認識」として提示されている例は、次の4つの視点です。
一つ目は、物価高騰や賃金の上昇、人口減少といった状況下での人材確保や、現役世代の負担抑制の必要性、二つ目は、2040年を見据えた医療提供体制の構築、三つ目は、医療技術の進歩や医療DX等による安心・安全で質の高い医療の実現、そして四つ目は、社会保障制度の持続可能性の確保が挙げられています。
こうした基本認識を踏まえた「具体的方向性」として、賃上げや業務改善による医療従事者の確保や、医療機能に応じた入院機能の評価、外来機能分化、医師偏在対策の推進、さらに、医療DXを活用する医療機関の評価や市場実勢価格を踏まえた適正な評価などが挙げられています。
過去の改定と比較すると、物価高騰への対応や医療DXの推進といった視点は2024年度からの流れを継続していますが、2040年を見据えた医療提供体制の構築という新たな方向性が加わった点が特徴です。
2040年を見据えた「新たな地域医療構想」については、2024年末にとりまとめが提示されています。
新たな地域医療構想は、地域の医療提供体制全体の方向性を定めるものだとして、医療計画の上位概念として位置付けられます。入院だけでなく、外来・福祉との連携を含めて、地域の医療提供体制全体を考えていくものとして、精神医療も位置付ける方針となっています。
新たな地域医療構想の実現に向け、医療法の改正方針はすでに閣議決定されており、2025年度中にガイドラインが策定される予定です。
2026年度の診療報酬改定においては、新たな地域医療構想が関わる点が注目すべきポイントのひとつとなりそうです。