11月19日、中央社会保険医療協議会の総会にて、医師の働き方改革について議論が行われました。
医師の働き方改革を進めるためには、タスクシフト・タスクシェアや、変形労働時間制の導入、ICTの活用といった多角的な取り組みが求められています。
タスクシェア・タスクシフトの観点から設けられている「医師事務作業補助体制加算」については、届出医療機関数が年々増加傾向にあります。
また、ICTを活用することで医師事務業務が省力化される点も着目されています。
ICTを活用した取り組みとしては、「外来診療WEB予約システム」や「WEB問診・AI問診」、「説明動画の活用」などが挙げられます。いずれの取り組みも、作業効率の上昇や労働時間の短縮に効果が高いとされています。
中でも、労働時間の短縮として、生成AIの活用に注目が集まっています。
例としては、生成AIを活用した文書作成補助システムが挙げられています。紹介状や退院時サマリの作成にあたって、生成AIを活用することで、いくつかのプロセスが自動化できることがわかっています。
実際に、1時間かかっていた退院時サマリの作成が20分に効率化された事例などが挙げられています。
こうした効果の高さから、生成AIを活用した医師事務業務の省力化を進めていくために、その評価が検討されようとしています。
生成AIの活用については、関連したガイドラインの議論においても検討が進められています。
「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」の改定が議論されている中で、論点のひとつとして、AI活用が挙げられています。
AIの開発や利用においては、AIが学習するために情報の提供や解析といったプロセス必要となります。医療においては、医療情報の第三者提供や、事業者による解析になることを踏まえて、ガイドラインにおける適切な対応を検討することとしています。
こうした動きから、ガイドラインにて、AI活用の取り扱い等を定めた上で、診療報酬上における評価に、生成AIの利用が関わってくることも予測されます。
さらに、関連情報として、デジタル庁が設置した「病院情報システム等の刷新に向けた協議会」にて、生成AI等を活用した業務効率化のためのサービスとの連携について議論するため、新たな分科会メンバーの募集が行われ、11月14日にメンバーが公表されました。
今後、医療における生成AIの活用は、適切な取り扱いを議論した上で、より加速していくものと見られます。