11月27日、厚生労働省は社会保障審議会 医療保険部会にて、医療機関の「業務効率化」と「職場環境の改善」をさらに推進するための新たな方向性を示しました。
まず、医療機関における業務のDX化を、一層進めていく方針です。
これまで先進的な取り組みを行ってきた医療機関だけでなく、より多くの医療機関がDX化に踏み出せるよう、国と自治体による新たな支援の枠組み創設を検討しています。
また、DX化の成果を確かなものとするため、労働時間の変化や医療の質・安全性、経営への影響といったデータを、統一した基準で収集する仕組みを整える方針です。こうしたエビデンスを蓄積しながら、診療報酬上の基準についても柔軟な運用を検討していくとしています。
さらに、医療機関が必要な機器やサービスを適正な価格で導入できるよう、価格や機能、効果を客観的に比較できる仕組みの構築も進められます。
加えて、業務効率化や職場環境の改善に取り組む医療機関を支援するため、都道府県の「医療勤務環境改善支援センター」の体制と機能を強化する方針です。
また、業務改善に積極的に取り組む医療機関を公的に認定し、対外的に発信できる制度も検討されています。
これにより、医療従事者の職場定着が進み、医療人材の確保に結びつけたい考えです。
一方で、医療機関側の責務も明確化されます。
現在、管理者には勤務環境の改善などに努めることが求められていますが、今後はこれに加えて「業務効率化への取り組み」も努力義務として位置づける考えが示されました。
なお、11月28日に公表された「令和7年度厚生労働省補正予算案」によると、業務効率化・職場環境改善に向けた取組を支援し、人材の確保・定着に繋げることを目的に、1病院あたりの交付額は1億円(上限)と記載されています。