【2026年度診療報酬改定】賃上げ対策として、ベースアップ評価料の見直し検討

2026.01.23 RESCHOニュース

このニュースでは、2026年度診療報酬改定に向けた中医協での議論整理案について解説します。賃上げ対応や医療DXの推進など重点項目が示されており、処遇改善や業務効率化を目指す全ての医療機関に役立つ情報を整理します。

・2026年度診療報酬改定の賃上げ分として計1.70%の改定率を提示
・入院ベースアップ評価料を平均的水準に基づき入院基本料へ合算する方針
・2025年以前から外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)を届け出る医療機関への上乗せ評価
・事務負担軽減のためベースアップ評価料申請時の計画書提出を不要とする案
・病床規模の小さい医療機関の届出を促進する事務手続きの簡素化
・データ評価の推進と医療DXを活用する医療機関への評価体系の構築

1. 2026年度診療報酬改定に向けた重点項目の整理

1月9日、中医協の総会にて、2026年度診療報酬改定の項目を整理する議論がスタートしました。
これまでの議論でとりまとめられた診療報酬改定の基本方針に沿って、議論の整理案が提示されています。今後の中医協における議論を経て、修正されていく予定となっています。
重点項目として置かれている「物価や賃金、人手不足等の医療機関を取りまく環境の変化への対応」としては、賃上げや業務効率化といった医療従事者の人材確保に向けた取り組みなどが挙げられています。
「2040年頃を見据えた医療機関の機能の分化・連携と地域における医療の確保、地域包括ケアシステムの推進」として、医療機能に応じた入院医療の評価や、かかりつけ医機能の評価、外来医療の機能分化などが項目として整理されています。
「安心・安全で質の高い医療の推進」としては、データによる評価の推進や、医療DXを活用する医療機関の評価などが示されています。
そのほか、「効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上」が大項目として掲げられています。

2. ベースアップ評価料の課題と入院基本料への統合案

このうち、賃上げに関する議論として、1月14日の中医協では、入院基本料とベースアップ評価料に関する議論が行われています。
これまでのベースアップ評価料は、届出書類の作成に対する事務負担が大きく、病床規模の小さい医療機関での届出が進んでいないことが課題となっていました。
そうした状況から、ベースアップ評価料を入院基本料等に統合すべきではないか、といった意見がこれまでの議論から挙げられていました。
2026年度の診療報酬改定では、賃上げ分が+1.70%と掲げられています。
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)については、過去に算定している医療機関と評価に差を設けることが検討されており、2025年以前から届出をしている医療機関には、上乗せをする評価が検討されています。
また、入院ベースアップ評価料については、2025年までのベースアップ評価料の平均的な水準をもとに、入院基本料へ合算することが検討されています。

3. 賃上げ1.70%の達成と事務手続きの抜本的な簡素化

さらに、幅広い医療機関で賃上げが講じられることと、賃上げ実績を迅速に把握するために、医療機関における事務手続きの負担軽減が求められています。そのため、書類において必要のない情報は極力削減することや、申請時の計画書の提出を不要にする、などの案が検討されています。
賃上げは医療従事者の処遇改善や、人材の確保において非常に重要な論点として、引き続き議論が進められていくと見られます。