このニュースでは、2026年度診療報酬改定で新設される医療DX関連の加算と施設基準について整理します。電子的診療情報連携体制整備加算の導入やオンライン診療の要件見直しを解説し、医療機関の運営担当者や経営者に役立つ情報を届けます。
2月13日、中央社会保険医療協議会の総会にて、2026年度診療報酬改定の点数や施設基準が明らかとなりました。
この動画では、これまで当チャンネルで取り扱ってきた「医療DX」に関連した内容を紹介します。
以前の動画でお伝えしたとおり、医療DXに関する加算が見直され、「電子的診療情報連携体制整備加算」が新設されます。
これまでの「医療情報取得加算」と「医療DX推進体制整備加算」は廃止され、1本化される形となります。
新設された加算は、外来および入院料に対する加算となっています。
まずはそれぞれの点数についてです。
初診料は、電子的診療情報連携体制整備加算1が15点、加算2が9点、加算3が4点となっており、月1回加算されます。
再診料と外来診療料は、月1回、2点が加算されます。
なお、明細書発行体制等加算と同時に算定することはできません。
入院料は、加算1が160点、加算2が80点、それぞれ入院初日に算定できます。
これまでの「医療DX推進体制整備加算」は外来での加算のみであったため、今回の新設によって、入院料に加算できるようになった点が特徴のひとつと言えます。
次に、施設基準についてです 。
外来と入院で共通する要件は、次のとおりです。
1.電子処理によるレセプト請求を行っていること
2.明細書を無償で発行していること
3.オンライン資格確認の体制を有していること
4.医師が診察室等で、オンライン資格確認を利用して取得した情報を閲覧・活用できる体制を有していること
5.マイナ保険証の十分な実績を有していること
6.医療DXの体制や情報活用について、院内掲示およびウェブサイトに掲載していること
7.マイナポータルの情報を活用した健康管理の相談に応じる体制を有していること
初診料の加算1を算定する場合は、これらの共通する要件に加えて、「電子処方箋を発行する体制」と、「電子的な診療情報の共有・活用体制」を備えている必要があります。初診料の加算2を算定する場合は、「電子処方箋の体制」もしくは、「電子的な診療情報の共有体制」 の、いずれかが必要です。
また、入院料の場合は、先ほどの共通する要件に加えて、「非常時における対応につき十分な体制が整備されていること」を備えている必要があります。これは、従来「診療録管理体制加算」に付けられていたサイバーセキュリティ対策に関する要件であり、新設された加算がセキュリティ対策も兼ねることになっています。
もうひとつの医療DX関連の項目として、オンライン診療の適正化および電子処方箋の推進があります。
一部において不適切なオンライン診療が行われているという社会的な課題を受け、より適切なオンライン診療を普及させる目的での改定が行われています。
「情報通信機器を用いた診療」の施設基準に追加された内容として、
病院のウェブサイトに掲載する事項について、「初診で向精神薬を処方しないこと」に加え、「オンライン診療指針のチェックリスト」が必要となります。また、医療広告ガイドラインの遵守が求められます。
さらに、オンライン診療で向精神薬を処方する場合には、「電子処方箋管理サービスによる重複投薬チェックを行うこと」が要件として加えられました。
そして、電子処方箋の活用を拡大させる狙いとして、「遠隔電子処方箋活用加算」が新設されています。これは、オンライン診療時に、電子処方箋管理サービスによる重複投薬等のチェックを実施した場合の評価となっています。
こうした新設や評価の見直しから、医療DXを引き続き推進していく狙いがあると見られます。