最大8,000万円補助 医療機関のICT導入を支援

2026.02.27 RESCHOニュース

このニュースでは、厚生労働省が公表した「業務効率化・職場環境改善支援事業」の実施要綱について整理します。ICT機器やソフトウェアの導入費用を補助する本事業の要件や対象経費を解説し、令和8年度の予算執行に向けて準備を進める医療機関に役立つ情報を解説します。

・厚生労働省が令和8年度(2026年度)に実施する医療機関向けICT機器導入支援事業
・最大3年間の業務効率化計画の作成やベースアップ評価料の届け出を補助要件に設定
・1施設あたりの補助上限額を8,000万円としICT機器導入や付随する職員訓練費を補填
・AI問診や搬送ロボットのほか生成AIによる文書作成支援システムが補助対象に該当
・目標成果が認められない場合に補助金の返還を求める評価・運用ルールの導入

令和8年度から開始される医療機関向け業務効率化支援の概要

2月13日、厚生労働省は医療機関の「業務効率化・職場環境改善支援事業」の要綱を公表しました。
これは、厚生労働省の令和7年度補正予算における「医療・介護等支援パッケージ」のうち、生産性向上に関する支援として計上されていた施策です。
当初、令和7年度の補正予算として組まれていましたが、繰越しとなっており、実施は令和8年度(2026年度)となっている点にご注意ください。

補助金の受給に必要となる5つの主要要件

この支援事業は、業務効率化に必要なICT機器・ソフトウェア等の導入にかかる経費を補助する内容となっています。
支援の対象となる医療機関の要件は、次のとおりです。
①「業務効率化計画」の作成:最大3年間を対象として、作業の削減率◯%など、定量的な業務効率化の目標を定める必要があります。
②厚生労働大臣への報告
③厚生労働大臣への業務効率化に関するデータの提出
④令和8年4月1日時点でベースアップ評価料を届け出ていること
⑤都道府県の医療計画における地域医療に一定の貢献をしていること、地域医療構想調整会議に参加していること

最大8,000万円の補助対象となるICT機器および付随費用

1施設あたりの補助上限額は8,000万円となっています。
補助の対象となる経費は、「業務効率化のためのICT機器等の導入費用」と、それに付随する費用が対象となります。
この「ICT機器等」の例としては、
・職員間の情報共有を円滑にするスマートフォンや業務用インカム
・患者の見守り支援機器
・AI問診や生成AIによる文書自動作成支援
そのほか、
・薬剤・検体搬送ロボットや、マセレーター、薬剤自動分包機
などが挙げられています。
また、「付随する費用」の例としては、導入にあたっての設備費用や職員の訓練費用、効果測定費用、Wi-Fi環境の整備や電子カルテ等のシステム連携にかかる関連設備の改修費用、などが示されています。
一方で、令和9年度以降に発生する経費や、休憩室・レクリエーション関連施設などの施設整備費用などは、補助の対象外となっています。

申請スケジュールと成果報告に伴う返還規定の留意点

本事業の補助を受けた医療機関は、業務効率化計画に沿って、目標の達成に向けて取り組みを進めていくことになります。厚生労働省がその取り組みの結果を評価し、万が一、成果が認められなかった場合には、補助金の返還を求められる場合がある点に留意が必要です。

今後のスケジュールは、令和8年4月までに各都道府県が所要見込額を決定し、5月〜6月の期間で、医療機関による申請書・「業務効率化計画書」を受け付ける予定となっています。
本事業の詳細は、各都道府県からの案内をご確認ください。