このニュースでは、厚生労働省が2026年度診療報酬改定で告示した「電子的診療情報連携体制整備加算」の最新要件について解説します。医療DXを推進する医療機関を対象に、新たに加わった電子カルテの認証制度やマイナ保険証の利用率基準を整理します。
3月5日、厚生労働省は2026年度診療報酬改定の内容を告示し、改定項目を説明する資料と動画を公開しました。このチャンネルでは、医療DXに関する改定項目として、すでに「電子的診療情報連携体制整備加算」について紹介していましたが、今回公表された説明資料では、新たな要件が加わっています。電子的診療情報連携体制整備加算は、従来の「医療DX推進体制整備加算」などを統合する形で新設された加算です。
今回公表された資料にて明らかとなった情報として、一定の条件を満たす電子カルテを有していることが、要件に加わっています。条件として、
ア 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制であること。
イ 電子処方箋管理サービスとの接続インターフェースを有していること。
ウ 電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェースを有していること。
エ 厚生労働省が認証する電子カルテ製品であること。
以上の4点が示されており、アからウをすべて満たす、もしくは、エを満たす電子カルテが条件となります。
このうち、エの「厚生労働省が認証する電子カルテ」については、以前より認証制度の検討が進められています。2025年7月には、医療DX令和ビジョン2030の議論の中で、今後の検討事項として、標準仕様に準拠した電子カルテを厚生労働省または支払基金が認証することが挙げられていました。今回の改定で示された「厚生労働省が認証する電子カルテ」とは、この標準仕様に準拠した電子カルテに対する認証を指す可能性が高いと見られます。このほか要件として、「マイナ保険証の利用率が30%以上」という数値が設定されている点や、電子的な診療情報の連携についての内容が明文化されている点が、新たに資料によって明らかとなっています。
「電子的診療情報連携体制整備加算」そのものは、大きな点数ではありませんが、医療DXの基盤となる要件が揃えられつつあることから、今後この加算が他の算定の要件になったり、補助金の条件になったりと、加算が持つ意味合いが大きなものになってくる可能性も想定されます。