6月24日、経済財政諮問会議と日本成長戦略会議の合同会議にて、戦略17分野をめぐる2040年までの投資計画がまとめられました。
戦略17分野のうち、「デジタル・サイバーセキュリティ分野」に含まれている「クラウドネイティブに最適化された医療DX基盤」については、2040年までに5.2兆円の投資額が見込まれています。
医療機関の情報システムは、さまざまな仕様のオンプレミス型が主流となっていたことから、データ連携やサイバーセキュリティ対策において大きな負担が発生している点が課題となっています。
そのため、クラウドネイティブ型システムの普及によって、医療DXサービス群との接続のしやすさや、サイバーセキュリティ対策の強化、さらにはAIを活用した業務効率化支援ツールの導入拡大が期待されています。
こうした医療DX基盤の整備は、医療提供体制の効率化や、ヘルスケア市場の活性化、サイバーセキュリティ確保による医療提供体制の維持といった視点から、経済的・戦略的な重要性を持つとされています。
このことから、政策パッケージとして、クラウドネイティブ型システムへの転換に向けた施策が検討されています。
クラウドネイティブ型電子カルテを普及させるため、要件にクラウドネイティブを含む「電子カルテの標準仕様」に基づいた、認証制度を確立する予定となっています。この制度の構築と同時に、認証されたシステムに対する普及支援を図ることが方針とされています。
認証制度については、6月26日に厚生労働省のワーキンググループにて、スケジュールが公開されています。2026年9月頃に要綱が公表され、2027年4月より認証された電子カルテが市場に提供される見込みとなっています。
現在の標準仕様書は中小病院向けとされていますが、大病院においてもクラウドネイティブ型製品の一体的・集中的な開発と普及支援を講じるべきだとされています。
また、電子カルテと部門システムの標準インターフェイスの構築や、標準仕様として規定することが求められます。
クラウドネイティブ型の普及に向けた施策のひとつである認証制度のスケジュールが発表されたことで、より具体性を増して推進されていくと見込まれます。