7月21日、経済財政運営と改革の基本方針、通称「骨太方針2026」が閣議決定されました。同日に、デジタル庁による「デジタル社会の実現に向けた重点計画」も閣議決定されています。今回の動画では、これらの方針のうち、医療DXに関連した情報をお伝えします。
まずは、骨太方針2026の内容です。
これまでの骨太方針から一貫して、「全世代型社会保障制度の構築」が掲げられています。DX等による生産性向上に向けた取り組みを進めるとともに、医療機関の経営実態を把握したうえで、経営の安定・処遇改善を図りながら、社会保障制度改革を着実に実行することとしています。2026年度の診療報酬改定で見込んだ経済・物価動向から大きな変動が発生し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、2027年度の予算編成にて、診療報酬上の調整を行う方針を示しています。
また、「医療情報化推進方針」を策定し、医療機関の情報システムを刷新するなどして、医療・介護に関する情報の連携と利活用の基盤を構築していく方針です。
続いて、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を見ていきます。
デジタル社会の重点計画が目指すのは、「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」の実現です。誰一人取り残されない社会にするために求められるデジタル戦略が整理されています。
中でも医療DXは、国民の安全な暮らしに影響するものとして、重点計画の4本柱の中に含まれています。
質の高い効率的な医療の提供を実現するために、安全なデータ連携基盤を全国的に構築することが求められます。そのため、医療機関の情報システムをクラウドネイティブに移行していく方針が重点計画の中でも示されています。2026年度中に電子カルテの標準仕様に準拠した製品を認証する制度をスタートするとともに、国が開発している標準型電子カルテ(導入版)は、2027年度より診療所への導入を目指す方針です。
さらに2027年度以降は、電子カルテ情報共有サービスで共有できる情報の範囲を拡大させるとともに、医療DXの基盤となるマイナ保険証の利便性を向上させるなどして、全国医療情報プラットフォームの機能拡充を図る見込みです。
このほか、電子処方箋の推進や、PHRデータ活用基盤の構築など、患者の利便性や安全性の向上を目的としたデジタル化の推進施策が挙げられています。
「骨太方針」と「デジタル社会の実現に向けた重点計画」のいずれにおいても、医療DXの推進が一貫して提示されており、特に情報連携の基盤構築に向けた整備が具体的に進められていくと見られます。