7月16日、全日本病院協会など15病院団体により構成された日本病院団体協議会より、2026年度(令和8年度)の診療報酬改定に係る要望書が提出されました。
これまで国の発表やメディア等で報じられている通り、昨今の病院経営は深刻な状況となっていることが問題視されています。
要望書では、病院経営の危機から医療インフラの崩壊にまでつながりかねないことを訴えた上で、診療報酬の見直しによる適切な医療サービスの提供ができるよう要望しています。
たとえば、
精神病床における適切な評価について挙げられています。
近年の精神病床では、入院期間に関わらず、重い精神症状を抱えた患者が増え、身体疾患の併存や、ADL低下に対するケアの量も増加しています。さらに、精神保健福祉法によって、患者の権利擁護に対する取り組みが一層推進されることが求められており、その対応への労力も増加しています。
しかし、多くの精神科病院が、新設後30年以上も経過している特定入院料等を算定せざるをえない状況です。
医療資源投入量が、診療報酬に十分反映されていないことを指摘し、精神病床の正当な評価を訴えています。
また、外来・在宅ベースアップ、入院ベースアップ評価料について挙げられています。
他の産業と同じ水準での賃上げができるよう、外来・在宅ベースアップ評価料、入院ベースアップ評価料の適切な見直しを求めています。
ベースアップについては、加算対象外の事務職員等には、医療機関が持ち出しでベースアップを行っていることから、医療機関の経営負担となっていることにも触れ、医療機関職員すべてを対象とするよう要望しています。
このほか、医療DXの推進についても触れられています。
多くのメリットをもたらすとして、医療DXが推進されており、医療DX推進体制整備加算や医療情報取得加算が新設されていますが、電子処方箋システム等の整備において、多額の投資費用が発生しており、補助金等では安心・安全なシステムの整備ができないと指摘しています。
こうした内容を含む、計13の項目について、要望としてまとめられています。
現在、中医協では、次期診療報酬改定に関する議論がスタートしており、こうした病院団体の声がどのように反映されるのか、注目が集まります。