「電子カルテ普及計画」公表 認証電子カルテの普及を支援

2026.09.18 RESCHOニュース

このニュースでは、厚生労働省が2026年9月9日に公表した「電子カルテ普及計画」について解説します。医療情報の連携基盤構築を目的とした2030年までの普及目標や、認証制度の創設および令和9年度概算要求における支援予算などを整理します。

  • ・厚生労働省による医療情報連携基盤の構築に向けた電子カルテ普及計画の公表
  • ・2030年までに概ねすべての医療機関へ電子カルテを導入する目標の提示
  • ・標準仕様に準拠したクラウドネイティブ型製品の認証制度創設
  • ・導入費用負担や地域提供ベンダー確保による認証電子カルテの普及支援
  • ・令和9年度概算要求における認証クラウドネイティブ型普及支援予算336億円の計上

「電子カルテ普及計画」の概要と情報連携基盤構築の目的

9月9日、厚生労働省は「電子カルテ普及計画」を公表しました。

このチャンネルでも複数回にわたって紹介しているように、国は電子カルテ普及に向けた動きを活発化させています。

電子カルテ普及の目的は、患者に質の高い医療を提供するための情報連携基盤を構築することであり、同時に、創薬や医療機器開発などのライフサイエンスのデータを創出する情報基盤を構築することです。

情報連携に関しては、すでにオンライン資格確認システムを活用した薬剤情報や手術・診療情報が利用されていますが、今後は電子カルテ情報共有サービス等を普及させ、順次必要な医療情報連携の体制を充実させていく狙いです。

クラウドネイティブ型への移行に向けた認証制度等の普及支援策

こうした情報基盤の構築に向けて、国は2030年までに概ねすべての医療機関に電子カルテを導入するという目標を掲げています。特に、情報基盤という目的を踏まえ、クラウドネイティブ型電子カルテへの移行を目指し、セキュリティや接続要件等をまとめた標準仕様書が作成されています。

電子カルテの普及施策は、資料にまとめられています。

クラウドネイティブ型への刷新を柱として、まずは「標準仕様に準拠した製品の認証制度の創設」と「認証電子カルテ製品の普及支援」が挙げられています。標準仕様は、情報基盤への安全かつ適切な接続を図る上で必要な、クラウドネイティブ型やセキュリティ対策などを要件として定めたものであり、この仕様に準拠している製品を国が認証する制度が設けられます。増して、この認証された電子カルテをより普及させていくために、導入にかかる費用を一部負担したり、供給力を強化するために地域提供ベンダーを確保したりといった施策が検討されています。

経過的対応と令和9年度概算要求での予算計上

一方で、クラウドネイティブ型が普及するまでの経過的な対応も見込まれています。

例えば、国が開発している診療所向けの「標準型電子カルテ・導入版」は引き続き推進される方針です。また、パッケージ版電子カルテ製品への普及支援も行っていく予定とされていますが、医療DXサービスへの対応やセキュリティ対策、ノン・カスタマイズでの導入が前提とされています。

こうした施策を進めていくにあたり、厚生労働省は令和9年度の予算概算要求にて、関連予算を計上しています。特に、認証されたクラウドネイティブ型電子カルテの普及支援として、336億円が計上されています。

概算要求のため、2026年9月の現時点では確定したものではありませんが、普及計画が定められたことからも、確実な予算確保のもと施策が推進されると見込まれます。

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