10月28日、厚生労働省は国内のオンライン診療サービスで発生した不正ログインの被害を受け、セキュリティ対策強化に関する通知を発出しました。特に、二要素認証・多要素認証に関する対応が急がれます。
今回の被害は、攻撃者が不正に取得したIDとパスワードを使う「リスト型攻撃」によるものです。この事案では、医療機関側のアカウントと、患者側のアカウント両方からの不正ログインが確認されており、患者の個人情報や診療情報を閲覧される被害が生じています。
こうしたリスト型攻撃を防ぐには、ID・パスワード以外の要素を組み合わせる「多要素認証」が有効な対策とされています。厚生労働省は、医療機関に対し、多要素認証の速やかな導入を呼びかけています。
この他に、現場で求められる具体的な対応は、次の3点が挙げられます。
1つ目は、パスワードの使い回しの点検です。他のサービスと同じパスワードや似たパスワードを使っていないか確認します。
2つ目は、アクセスログの確認です。深夜帯のアクセスや海外からの接続、短時間での連続ログインなど、不審なログがないかをチェックします。
3つ目は、院内への周知と警戒です。システム事業者や公式サポートを名乗る不審な連絡に注意するよう、院内全体で共有します。
また、今回の通知だけでなく、国家サイバー統括室やIPAなどもセキュリティの重点対策をまとめています。医療機関に対しては、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を改めて確認し、徹底することが求められています。